「何も考えないようにする」なんて出来ないのが人間です

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人間が、考えないようにすることなんて、出来ません。
人間が、忘れてしまうことなど出来ません。


人間は、「忘れる能力」を持っているから生きていけるのです。
「忘れることが出来ない」とすれば、どれほど苦しいでしょうか。

でも、正しくは、
心の奥底にそっと閉じ込めて、蓋をしているだけのことなのです。

この蓋、漬物石の下の蓋のように、スキマがあるのです。
それで、時にふつふつと煙のように湧きあがってくるのです。
そうなると苦しくて苦しくてたまりません。

「考えないで下さいね」

「忘れて下さいね」

もうそんな言葉は、心に響かなくなっています。

海に波があるように、 心の波は誰しもがあります。
しかし、繊細な人の波は、とてつもなく深いのですね。

波の高低は必ずあるものですが、
下降気味だと感じた時に、 浮上はしなくても、
なんらかの模索をして、 せめて、奈落の底の回数が

少なくなるように、

少なくなるように、

念じることだけなのです。


人のことを考えて、
無理に浮上しようとしないで下さいね。
いつまでも、待っていますからね。



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